Profile
加藤 えみ
保育士を10年、幼稚園教諭2年、小学校支援員を4年経験するなかで、食育の大切さを実感し、趣味で学んだパン作りの経験を生かして、笑顔・元気になれるパン作りの教室を2016年12月に「Home made Bread OREANG」を開講。
小麦を使ったパン作りを進める中、米粉に強い興味を持ち学ぶ中で、家族が喜ぶシフォンケーキを試行錯誤。
手軽に、そして無駄をなくしたいという思いから、卵(卵白・卵黄)同量、ベーキングパウダー不使用で、ふわふわしっとりもっちりとした米粉シフォンを生み出す。
多くの方から米粉シフォンの反響やリクエストを受け、レッスン・認定講座を開設。
レッスン後、ご自宅での再現のしやすさを考えて、材料は、身近な商品を使用したメニューをご提案。
教室名の【ORANGE】とは、太陽のようにあつく、時には、ポカポカと包み込む優しさ、エネルギーに満ちあふれたスタジオを目指したいいうイメージから命名。
福岡県直方市
ふわしと米粉シフォン
ふわもち玄米粉シフォン
レッスン/認定講師講座
現在の認定講師は400名以上、公認アレンジレシピは140種類以上。
海外在住の講師も在籍しており、オンライン講座により米粉シフォンの魅力は世界へ広がりつつあります。
さらに、玄米粉を使った焼き菓子を研究し考案、講座をリリースするなど、日々積極的に活動を続けています。


~想いをカタチに~
「自分で作る」
「誰かのために作る」
「喜んでくれる顔が見たい」
「楽しい会話が広がる」
My story
幼い頃
私の両親は、衣料品店を開き、
定休日返上で毎日忙しく働いていました。
家族で出かけるということは、ほとんどなく、
近所の子供たちと毎日公園で遊びまわり、友達関係にも恵まれ、
知りたい!やりたい!!興味のあることには、何でも挑戦する。
失敗なんてやってみないとわからない、わくわくセンサー全開で
「おてんばえみちゃん」と言われるほどでした。

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学生時代のいじめから
小学校4年生で転校し、
高学年女子あるあるの仲間外れを経験。
さらに、中学校では突然クラス中からの無視を受ける日々。
心配をかけたくないという思いから両親にも相談もできないまま毎朝、吐き気と闘いながらも登校していました。
次第に対人恐怖症を発症し、周りの目が気になり、声は震え、赤面し固まってしまうようになりました。
自信を無くし、いつしか人前で話すこともやめ、人影に隠れて過ごす日々でした。
そんな中、
「えみちゃんは、人の悪口も言わないし、一緒にいてとっても癒されるから好き」と私を認めてくれる友達ができたことがきっかけで、少しずつ本来の【私らしさ】を取り戻しはじめました。
自分の良いところを見つけてもらえたことが自信に繋がり、
高校にあがった頃には、部活や体育祭のリーダーをするほどになりました。

就職
幼い頃からの夢、保育士として働くことに。
子供たちの反応や言葉、心と体の成長を間近で感じられ、そんなわくわくすることが好きで、サポートできるこの仕事は、天職でした。
この時に、こどもはもちろん、保護者の気持ちに寄り添いサポートするスキルを身につけました。
結婚・出産・復帰
結婚退職が多い中、大好きな仕事は続けて、臨月まで園児と園庭をかけまわるほど保育士を満喫していました。
我が子は、本当にかわいくて仕方がない、ずっと一緒にいたい。
そう思いながらも、仕事復帰。


理想と現実
保育士としての仕事にやりがいを感じながらも、自分の子供が病気になっても預けて働く現実に、違和感を感じ始めました。
そんなときに、長女に変化が起こりました。
たいてい夜中の2時から夜泣きが始まり、あやしても泣き止まず抱きながらソファーで過ごす日々…
ついに、ある日長女は、園バスが迎えに来る時間になると、
お隣の庭に逃げだしたり、泣きだしたり、行きたくないと言い出すようになりました。
そんな長女の行動が毎日続いたことで、葛藤の末に保育士を辞める決心しました。
すると、長女の夜泣きはおさまりました。
「そばにいて欲しい」というSOSに気づいた時でした。
物足りなさ
家族との時間が充実し、
落ち着いた日々を過ごせるようになったのですが、
「加藤の奥さん」
「○○ちゃんのママ」
日々の代名詞での呼ばれ方に
私は一体何者?このままでいいのか?
物足りなさやさみしさを感じ始めていました。
そんな中、趣味で通っていたパン教室で
「えみちゃん」「えみさん」と名前で呼ばれることにより
生き生きしている自分に気づきました。
自分らしい居場所を見つけ、パン作りにものめり込みました。
次第に周りからパンを作ってほしい、教えてほしいと依頼をいただくようになりました。

覚悟を決める
当初は、やりたいことやってもいいのか、家族にしわ寄せが来るんじゃないか、と不安になることもありましたが
私らしくいたい。
周りを笑顔にしたい。
手軽に作れる美味しさを伝えたい。
何が何でもやりたい。
私の熱意を受け止めてくれた両親や主人が
「やりたいことやってみるといいよ!」と背中を押してくれました。
パン教室開講を決意してからというもの、めまぐるしく忙しい準備期間さえも、楽しさに満ちていました。
「私が、伝えたいことがカタチになり、集まる未来の生徒さまたちは笑顔に満ち溢れてる」
そんなイメージでいっぱいになりました。

いよいよ始動!
Home made Bread ORANGE
2016年12月に手ごねパン教室開講
ORANGE = 太陽のようにあつく、時にはポカポカと包み込む優しさ、エネルギーにみちあふれたスタジオを目指して名付けたオレンジは大好きな色でもあります。
趣味から始まったパン作り。
作ることの楽しさ、そして家族も喜んでくれる楽しい循環。
家中に広がる芳ばしい香りに包まれて、笑顔と元気があふれるパン作りを、多くの人に伝えていくことを決意しました。
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満席・増席スタート
ありがたいことに、開校時から、満席・増席スタート。
お世話になっていたパン教室の先生から始め方を学ばせていただきました。
学びながら生徒さんの募集を募っていると、ありがたいことに即満席に。キッズレッスンは募集前に満席になることもありました。
反響をいただき、なんと地域の新聞社様から取材のご依頼もいただくようになりました。
そんな中、パン以外の資格を取るなど、生徒さんに良かれと思ってチャレンジしたこともありましたが、うまくいかず落胆した経験もあります。
さらに、生徒様が別の教室に通っているのを知り、自信を無くしてしまったことも。
そこで考え始めたのは、「他の教室と何か差別化できる自分らしいことがないか」ということでした。

米粉との出会い
まさにこの時、今では代名詞と言っても過言ではない「米粉」に出会いました。
米粉は、ふるわなくてもOK、水に溶けやすく混ぜやすい、洗い物も楽!という手軽さ。
使い方次第では、多彩な食感を表現できるので幅広い用途に活用できる優れもの。
まさに主婦に嬉しい素材でした!
それからというもの、一気に米粉の虜になりました。
「米粉パンを作りたい」と、試作に取りかかりましたが、当時の情報だけでは納得いくレシピにたどり着かず、悪戦苦闘もしました。
ある日、試作もうまくいかず落ち込んでいた時に、
「ママ、甘いやつ食べたいな」という子供たちのリクエストをきっかけに、小麦粉を米粉に代替し、シフォンケーキを作ってみました。
その時に作ったシフォンケーキはイマイチ膨らまなかったのですが、とにかく美味しく、子供たちの笑顔と自分のわくわく指数にピンときました。
この日をきっかけに米粉シフォンの試作を開始しました。

試作の日々
当時の米粉シフォンは、米粉100%ではなく米粉に小麦粉が配合されているものが主流でした。
周囲にシフォンケーキ作りの教室もなく、参考にするレシピ本の材料は、卵黄と卵白の分量が異なっていたため、試作のたびに卵黄が余っていました。
納得がいかなかった私はついに、卵黄卵白同量、ベーキングパウダー不使用、完全グルテンフリーの米粉シフォンを自分で作ろうと決心しました。
毎日のように研究→試作→研究→試作の繰り返し。
粉や水分量を数グラム単位で増やしたり減らしたり、何度も何度も試行錯誤を重ねました。
毎日のように試食してくれる(いや、試食させられる)家族からは、また?!とウンザリされることもありました。
それでも米粉シフォンに魅せられた私の熱意に、ついに家族も巻き込まれていきました。
「ん~今日のはちょっとパサついた感じ」「昨日の高さで、このしっとり感が出たらいいね!」なんて辛口アドバイスをしてくれるようにもなりました。

ついに誕生!
「よし、これだ!」とようやく納得のいくレシピができた時は、家族全員で大喜び!
(家族にとっては、やっと試食地獄からの解放…だったのかもしれませんね。)
渾身の米粉シフォンを周りの皆さんにたくさん食べてもらい、感想もたくさんいただきました。
「しっとりおいしい!」
「ふわふわもちもち!」
「小麦シフォンには戻れない!」
皆さんのシフォンを手に取った時の笑顔、口に頬張った時の笑顔を見て、
「これ!これ!私はこの笑顔を増やしていきたい!」
と思い、2018年6月より米粉シフォンのレッスンをスタートしました。
たくさんの方に、このシフォンを可愛がってもらいたいと考え、
ふわふわでしっとりな食感から「ふわしと米粉シフォン」と名付けました。
この頃は、オンラインレッスンなどはなく、
対面レッスンでのスタートでした。


パティシエじゃない。
ふわしと米粉シフォンをレッスンしていくと「パティシエですか」と聞かれることがありました。
答えは、「いいえ。」
初めの頃、こう聞かれると、シフォンを教えるにはパティシエじゃないとダメなのかな?と、思ったこともありました。
私は、子供や夫のため、みんなが喜んでくれるために作るのが大好き!
何度も納得いくまで作って、勉強し、パティシエじゃなくても、みんなが喜んでくれて、こんなに手軽においしいシフォンが作れる!
ただ、それが伝えたい!

出会い
「米粉でこんなにおいしいシフォンが作れるなんて!
もっとたくさんの方に知ってほしい。認定講座を作ってほしい。」
ある教室で偶然知り合った一人の女性が、私の手土産のシフォンを食べて、熱く伝えてくださったのです。
この方との出会いが、私の人生が変わる大きなきっかけになりました。
当時は認定講座は数えるほどしかなく、ましてや小さな教室が設けているなんて希少でしたが、前例がほぼない状況の中でスタートしました。
まさに、この出会いが私の背中を強く押してくれたのでした。
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想いをカタチに
私が作っていたいくつかのアレンジシフォンを知った講師さんが、ぜひ作りたい!とご要望をいただいたことをきっかけに「公認アレンジ」が誕生しました。
この頃、アレンジ条件を満たしていれば公認することとし、ご自身のレッスンにてレシピの販売も可能になりました。
また、生徒さんそれぞれの個性を大切にしながら、取得した資格を活かしていただくように配慮もしてきました。
レッスンが苦手な方はアレンジ考案で、アレンジやレシピ作りが苦手な方はレシピを使って、楽しみながらも再現性のある収入実現へ向けて現在の講座システムができました。
何者でもなかった自分がシフォンケーキを通じて、人と出会い、伝え、楽しみながら収入を得る。
また、プレーンのシフォンを基に、十人十色のアイデアから誕生するアレンジシフォン。
可能性は無限大です。


父との約束
「もう少し柔らかいものが食べたいな...」
体調を崩した父がそう言いました。
その頃は余命わずかで一日にご飯を一握りくらいしか食べれてなかった父。
心配する母の気持ちも痛いほど感じていた私は、栄養価の高い玄米粉を使用したシフォンに力を入れ始めました。
玄米粉シフォンを差し出された父は、「これはおいしい!!」と1カットぺろりと食べてくれました。
そして、「すごい!みんなも喜ぶぞ。みんなに作ってやれ。」と、そう笑顔で私に伝えてくれました。
こうして、栄養価が高く飲めるほどの柔らかさの玄米粉シフォンが仲間入りしました。
現在では、「玄米粉シリーズ」としてクッキーなども誕生し、講座も開講しています。
父との約束を胸に、
より多くの方を喜ばせていきたいと思います。

新しいことに常に挑戦
今ではありがたいことに、教室運営や集客についての相談もお受けできるほどになりました。
以前の私もそうでしたが、頑張っている中で孤独を感じたり、自分らしさを見失ってしまったり、純粋な気持ちで「教室をしたい」という想いのある方を応援しています。
「ふわしと米粉シフォン®」を通して、
趣味にとどまらない教室運営をしていってほしい。
ひとりの女性として自信をもって楽しんでほしい。
そんな想いを抱き、寄り添いながらサポートしていきます。
一度切りの人生、今後もHome made Braed RANGE・加藤えみは、新しいことに常に挑戦を続けていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。


